第16章 刀鍛冶の里
そこまで考えたところで突然、鳴きながら部屋に入ってきたサクラに驚き、悲鳴を上げる。
その際に、持っていた小瓶を落としそうになったが、なんとかキャッチした。
『サクラ??一体どうしたの??』
小瓶が無事なことに一息ついて、サクラに問いかける。
サ「揉メテル!!」
『え??』
サ「早ク!!早ク!!カァー!!」
『ちょっと、サクラ!?』
詳しいことを言わずにひたすら杏の袖を引っ張るサクラに半ば引きずられながら屋敷を出た。
外に出た途端、袖から嘴を離して飛んでいくサクラを追いかける。
杏(一体何があったの…??
揉めてるって誰と誰が…??)
全くわからない状況に頭を抱えながらもとりあえず走る。
しばらくすると、祈里と音羽、倒れてる炭治郎、そしてその傍らに里の子どもだろうと思われるお面をつけた少年がいた。
『祈里さん!!音羽さん!!一体何が…??』
とりあえず、意識のある2人に事情を聞く。
祈「杏さま…!!実は炭治郎さんと霞柱さまが揉めてしまわれて…。」
音「最後は霞柱さまがくだらない話に付き合ってる暇はないと、こう、手刀を……。」