第16章 刀鍛冶の里
言うまでは恥ずかしそうにしていたが、言ってしまえば饒舌になる。
甘「ほら、柱の人は強いでしょ??でもなかなか会えないからね、自分も柱にならないとね。だから私すごい頑張ったのね。」
とまくし立てる甘露寺を固まったまま見つめる炭治郎。
なんの汗かはわからないが、大量の汗が流れ落ちている。
すると、祈里と音羽が炭治郎の肩にぽん、と手を置く。
2人も以前聞いた際、同じような反応をしていたため、気持ちがわかるのだろう。
そんな4人の様子を見て杏は楽しそうに笑っていた。
なんとか落ち着き、玄弥が滞在している部屋に辿り着いたが、玄弥の姿はなかった。
甘「いないわねー。」
『そうですね。』
杏(話には聞いているけど見たことなかったのよね、私。玄弥くん……やっぱり不死川さんに似てるのかしら。)
部屋を覗き込むがいないため、襖を閉じる。
隠「甘露寺様。間もなく刀が研ぎ終わるそうです。最後の調整のため工房の方へ来ていただきたく…。」
隠の人が甘露寺を呼びに来た。
甘「あらー、もう行かなきゃいけないみたい。」
炭「気になさらず!!お見送りします。」