第16章 刀鍛冶の里
ふふっ、と笑う杏に若干恐怖を抱く炭治郎と祈里と音羽。
炭「そ、そうですね…。」
祈(杏さまは風柱さまと仲が良ろしいから何かご存知なのかもしれないわね。)
はは、と笑う炭治郎を盾にしつつ、祈里は考えていた。
炭「玄弥はまだ来ないですね。俺たち同期だし、本人と少しでも話せるといいんですが。」
甘「あの子、来ないみたいよ。全然食事しないって里の人が話してた。何か持ってきてるのかしら。」
甘露寺は甘える禰豆子の頭を撫でてあげながら心配するように眉を下げる。
炭「…大丈夫かな。後で握り飯でも持っていこう。」
甘「そうね!!そうしましょう。」
そう話す根っからのいい人2人。
炭「あ、そうだった!!杏さん、しのぶさんから文を預かってます。」
思い出したかのように、荷物を漁って文を取り出す炭治郎。
『ありがとうございます。』
杏はそれを受け取ると、すぐさま開いた。
【 杏さん。
例の件ですが、もしかしたら薬で副作用を
抑えることができるかもしれません。炭治
郎くんに話を聞き、とりあえず試作品を作
ってみましたので見てみてください。これ
からも改良していきますので、その都度送
りますね。
蟲柱 胡蝶しのぶ】