第16章 刀鍛冶の里
『しのぶさんから??』
杏(あのことかしら…。)
眉間に皺を寄せながらも、サクラの声に耳を傾ける。
サ「竈門炭治郎ガ目ヲ覚マシタソウヨ!!」
『炭治郎くんが??』
サ「エェ!!」
『それは良かった。』
祈里と音羽の様子を見てみると嬉しそうにしている姿が見えた。
サ「アノコトハモウ少シ回復シテカラ聞クソウヨ!!」
『分かったわ。ありがとう、サクラ。』
頭を撫でてやると嬉しそうに体を擦り寄せる。
甘「あのことって何のことなの??」
甘露寺からの当然の疑問に答える。
『実は先の任務で炭治郎くんに奇妙なことがありましてそのことをお館様にご報告したところ、“痣者”と呼ばれる存在になっているのではないかということでしたのでしのぶさんにお伝えしたんです。』
甘「“痣者”…??聞いたことないわね。」
『私もありませんでした。“痣者”…。それは発現すると攻撃や移動の速度が上昇したり、一般的には考えられないほどの速さで鬼から受けた傷が修復したり、身体能力が飛躍的に上がる。鬼と闘うには是非とも身に付けたいですが………代償が大きすぎるものでして…。』
祈里と音羽にも具体的な話はしていなかったため、驚き目を見開いている。