第16章 刀鍛冶の里
元気よく返事をする2人と時透と共に里長の屋敷へと向かった。
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『お久しぶりでございます、鉄珍様。
本日よりお世話になります。』
杏がそう言うと、時透も杏に合わせて深々と頭を下げる。
祈里と音羽も慌てて同じように頭を下げた。
鉄「ほんまに久しぶりやなぁ。
そっちの子たちは初めてかな??」
『はい。お館様より聞かれているとは思いますが、私の護衛役をしてくれている隊士たちです。』
そこまで言い、2人に視線を送る。
杏からのその合図を受けとり、まずは祈里から口を開く。
祈「お初にお目にかかります。
花柳祈里と申します。」
音「佐々木音羽と申します。」
自己紹介を終えると、長は楽しそうに笑った。
鉄「まぁ可愛くてええ子たちやな。ワシ、この里の長の鉄地河原鉄珍。よろぴく。里で1番小さくって1番えらいのワシ。まぁ畳におでこつくくらい頭下げたってや。」
祈.音「「よろしくお願い致します。」」
先程と同じように深々と頭を下げる。
鉄「うんうん。若い娘が3人もいると幸せやなぁ。おいで、かりんとうをあげよう。」