第15章 上弦ノ月
猗窩座が後ろから童磨の口から上を殴り飛ばす。
猗「お前は“青い彼岸花の娘”のことを命令されただろう??失せろ。」
──ボト
言い終わると同時に猗窩座の左手が切り落とされた。
半天狗はヒィィィィィと更に怯える。
黒「猗窩座…。お前は…度が過ぎる…。」
先程までは遠くで座っていたはずの黒死牟が猗窩座の真横に立っていた。
驚き、固まる猗窩座。
童「良い良い、黒死牟殿!!
俺は何も気にしない。」
童磨はメキメキ、と顔を再生させながらヘラヘラと笑う。
黒「お前の為に言っているのではない…。
序列の乱れ…ひいては従属関係に皹が入ることを憂いているのだ。」
童「あー、なるほどね。」
パチーン、と指を鳴らしながら合点がいったようだ。
黒「猗窩座よ…。気に喰わぬのならば入れ替わりの血戦を申し込むことだ…。」
童「いやぁしかしだよ、黒死牟殿。
申し込んだ所で猗窩座殿は我らに勝てまいが。」
ひたすら猗窩座を煽る童磨。
しかし黒死牟により諭されたためか、猗窩座は黙って聞いている。
童「加えて俺に至っては猗窩座殿よりも後で鬼となり、早く出世したのだから、彼も内心穏やかではあるまい!!わかってやってくれ。」