第14章 刀鍛冶の里-出立
『とりあえず、お2人は隊服に着替えてきてください。日輪刀も忘れないでくださいね。』
音「はい。」
衣装部屋へ向かう2人を見送り、杏と時透は玄関へと向かう。
『無一郎くんも日輪刀の修繕ですか??』
時「僕は刃こぼれが酷くなってきたので、新しいものを打ち直しに行くんです。」
『新しいものですか。いいですね。』
時「杏さんの日輪刀の損傷もかなり激しいって聞きましたけど、どのくらいなんですか??」
時透の新しい日輪刀を想像してニコニコしている杏に問いかける時透。
『えーっと…、こんな感じです。』
ハハハ…、と苦笑いを溢しながら手ぬぐいに包んだ折れた刀身を見せる。
時「ほとんど折られてるじゃないですか。」
『根本からいかれまして…』
不甲斐ないです…、と俯く杏。
時「じゃあ、杏さんも新しく打ち直すんじゃないですか??」
『そうなったら嬉しいですね。ずっと同じものを使ってきてて、刀身の色が変わるの最初と柱になったときの2回しか見れてないので。』
時「僕もその2回しかないです。」
などと話していると着替え終わった祈里と音羽が走ってくる。