第14章 刀鍛冶の里-出立
祈「サクラも帰ってこないし、手詰まりね…。
私たちの稽古には来てくださるけど。」
音「えぇ。そういえば、私たちもそろそろ任務復活できるくらいには回復してるわよね??」
祈「えぇ。目覚めてからもうすぐ1月だし、かなり動きも戻ったわね。」
音「杏さまをお1人にはできないし、任務にでるとしたら1人ずつかしら。」
祈「まぁそうなるわよね。」
なかなかとれないしみを必死に落としながら会話を続ける。
音「竈門さんはまだ目を覚まされていないそうだし、心配だわ。」
祈「そうね…。」
2人でズーンと沈んでいると、門の方に人の気配を感じた。
祈「誰か来たのかしら??」
音「行ってみましょう。」
サッ、と手を拭き、庭から玄関へと急いだ。
ガラッ、と戸を開けてみると腰まであるツートーンヘアーの少年がいた。
祈「…霞柱さま…でございますか??」
祈里が声をかけると、少年が振り返る。
時「…君たち誰??杏さんは??」
祈「申し遅れました。
お初にお目にかかります。桜柱 音白杏さまの護衛兼世話役の任に就かせて頂いております。
鬼殺隊 階級 乙 花柳祈里と申します。」