第13章 記憶
しのぶからの問いに頷き、少し上を向き思い出しながら話し始める。
音「音柱さまと奥方さまたちを救出したあと、鬼の気配がする所へ向かうと竈門さんと禰豆子さんがいたのですが様子が可笑しかったのです。」
『炭治郎くんと禰豆子さんの…。
炭治郎くんはともかく禰豆子さんに一体何が…??』
人間である炭治郎より鬼である禰豆子の様子の方が気になる。
祈「鬼化が進んでいるように見受けられました。身体は大人の女性のように大きくなり、身体に紋様が現れてました。角も生えていました。」
『それは………。』
し「理性はどうでしたか??」
目を見開き、驚く杏の隣でしのぶは冷静に尋ねる。
音「発見した当初は理性がないようでしたが、竈門さんが落ち着かせて寝かしつけたようです。」
『人は襲っていないのですね??』
音「はい。」
『それならとりあえずは大丈夫ですね。
斬首にはならないでしょう。』
安心してほっ、と一息つく。
し「まぁ人を襲っていれば宇髄さんがその場で斬首していたでしょうしね。」
『それもそうですね。』
ふふっ、と笑い合う2人に祈里が炭治郎のことについても話し始めた。