第13章 記憶
音羽が小さなちゃぶ台をだし、お茶を置く。
し「あら、このお菓子…。」
祈「私たちではお菓子を作れませんので、近くのお店で買ってきました。」
『カステラなんて珍しいもの置いてるお店があったんですね。』
音「最近できたばかりだとご店主が言ってましたよ。」
あまりお目にかかることのできない西洋のお菓子を興味深そうに見つめる。
し「先程の話なんですが……」
『しのぶさん、そのお話は…』
また不死川とのことで誂われると感じた杏が慌てて止めに入る。
折角頬の熱が収まったのにまた熱がこもりそうだ。
祈里と音羽は首を傾げている。
し「あぁ、そちらではなくて任務の話ですよ。」
『あ、そちらでしたか…。……お願いします。』
勘違いだったと分かり、恥ずかしさからほんのり頬を赤く染める。
し「ふふっ、はい。祈里さんと音羽さんは闘うとき誰といましたか??」
祈「え、えっと…私たちはずっと音柱さまと一緒でした。」
突然話を振られ驚く祈里。
し「炭治郎くんと禰豆子さんのことで何か気になることがあるとおっしゃってましたよね。」
音「はい。」