第13章 記憶
不「…音白が良ければ、ですが。」
困惑している杏に気がついてかそう付け加える不死川。
お館様もニコニコとして杏に決断を促す。
お「どうだい??杏。」
『え??…あ、えと、…お願いいたします。』
お「だそうだ。頼んだよ、実弥。」
不「御意。」
困惑している杏をおいてお館様からの頼みに静かに了承する不死川。
お「さて、2人とも疲れているだろう。
わざわざ来てくれてありがとう。
帰って休んでおくれ。」
不「ありがとうございます。」
お「そうだ、杏。他の柱たちには私から話しても大丈夫かな??」
『は、はい。お願いいたします。』
今回のことでかなり大量の情報が明らかになったため、お館様に情報の共有をお願いする。
不「では、失礼いたします。」
『失礼いたします。』
スッ、と頭を下げ、元来た廊下を通って外に出る。
不「さて、じゃあしばらく世話んなるぞォ。」
『いえ、こちらこそよろしくお願いいたします。』
こうして、祈里と音羽が屋敷に戻ってくるまでの新たな護衛役と帰路についた。