第13章 記憶
不「…ほっとけェ。」
し「こうやって素直に治療を受けてくれれば処置も早く終わりますし、怪我も早く治るんですよー。」
ふい、と視線をそらす不死川に処置をしていくしのぶ。
『宇髄さん、雛鶴さんたちは…』
宇「あぁ、あいつらは無事だった。
少し怪我はしているが1番の軽症だよ。」
『そうですか。良かったです。』
出発前から心配していた雛鶴たち、宇髄のお嫁さんたちの無事を聞き、安心する杏。
『ちなみに、祈里さんと音羽さんが嫌がることはさせてないですよね??』
ニッコリ、と効果音がつきそうなほどの黒い笑顔を宇髄に向ける。
そんな杏の笑顔に宇髄は若干顔を引きつらせる。
宇「あぁ。潜入には竈門たち3人に行かせてあの2人には俺と行動してもらってたからな。大丈夫だよ。」
『それが聞けて安心しました。』
宇「まぁあいつらがいて助かったぜ。こっちの任務に連れて行かせてくれてありがとな。」
『いえ。お役に立てたのでしたら指導している者としては嬉しい限りです。』
宇髄の答えに黒い笑顔は消し去り、いつも通りの笑顔をみせる。
し「よし、これで大丈夫ですよ。」