第12章 邂逅
『不死川さん…!!』
不「大丈夫だァ!!」
頬から流れる血を押さえもせず、立ち上がる不死川。
童「あれ、なんか美味しそうな匂いがすると思ったら君だったんだ!!てっきり“青い彼岸花の君”だと思ってたよ。稀血だったんだね!!」
不「だったらなんだァ。」
童「男の肉は固くて美味しくないし、君美味しくなさそうだったから喰べる気なかったけど、稀血ならしっかり喰べてあげるね。」
嬉しそうにしている童磨に杏はこの状況を打開できないか、必死に頭を回していた。
杏(この鬼、強すぎる…!!私が周り見えてなくて日輪刀折らなかったらまだ良かったのに…足手まといでしかない。どうしよう、このままじゃ不死川さんが…。)
もうダメか、そう考えたとき、突然、童磨の足元に障子が現れた。
童「あれ??」
不「ア??」
杏(あの障子!!あのときの…!!)
その障子に三者三様の反応を示す。
童「なんか呼ばれてるみたいだから帰らなくちゃ。
“青い彼岸花の君”、またねーーーーーーーーーーー………。」
手を振りながら帰るという童磨が話している途中で障子が開き、そこから下に落ちていってしまった。