第12章 邂逅
不「日輪刀折れてんだ。逃げるくらいしか抵抗できねぇのは危ねぇだろォ。いいから大人しく抱かれてろ。」
童磨からは視線を外さず、杏を抱く腕に力を込める。
『…はい。』
自分を抱く腕に力が入ったことを感じて杏もギュッ、と思い切り不死川に抱きつく。
童「もうー邪魔しないでくれないかい??
青い彼岸花の君は必要なんだよ。大丈夫。
殺したりしないからさ、こちらへちょうだい??」
不「ハッ、誰かやるかよォ。」
困ったように眉を下げ、扇で手招きする童磨。
そんな童磨に不死川は日輪刀を向ける。
童「どうして邪魔をするんだい??」
不「クソ鬼の分際でなんでコイツが欲しいんだよ。」
童磨からの質問に瞬時に質問で返す不死川。
童「俺の話を聞く気はない感じかなぁ。
まぁ別にいっか。教えてあげるよ。
君はこれから死ぬんだしね。」
不「寝言言うなら寝て言ェ!!」
童「無惨様が“青い彼岸花”にご執心だからだよ。」
不「…鬼舞辻がかァ??」
童「あぁ!!さ、それじゃあ君は殺さなきゃいけないからやろっか。」
童磨はニコニコと笑いながら扇越しに不死川を見る。