第12章 邂逅
まっすぐに突き出した刀を側面から叩かれ根本から折られてしまった。
目を見開く杏を童磨はニヤッとした笑みを浮かべて見下ろす。
童「ねぇ、誰かを憎んだのなんて初めてでしょ??
確かに憎しみは力になるかもだけどだめだよー。
戦闘中に冷静さを失っちゃうなんて。
憎しみもコントロールできなきゃ。
まぁでも、これで無惨様へのお土産ができたよ。」
童磨は楽しそうに笑いながら扇を大きく振るう。
─ 血気術 蔓蓮華 ─
無数の氷の蔓が伸びてきて杏の身体を捉えようとする。
杏(捕まる…っ!!)
折れた日輪刀を握ったまま思わずぎゅっと目を瞑る。
─ 風の呼吸 捌ノ型 初烈風斬り ─
──ビュウッ
『…不死…川…さん。』
不「ったく、ちったァ落ち着けェ。」
目を開くと不死川により抱えられていた。
周りを見れば不死川が童磨の血気術を斬ったのが分かる。
『…すみません。』
不「お前を捕まえたいみてェだし、このまま抱いとくぞォ。」
『え??でもそれじゃ邪魔になってしまいます…!!』