第12章 邂逅
ひたすらに技を出し、鬼を斬り続ける。
『不死川さん!!あれで最後です!!』
不「あァ!!」
最後に残った一匹に不死川の日輪刀が鬼の頸に向けられる。
「ギャアアアーーー!!」
──ゴトッ
地面に頸が転がる音を聞いた瞬間、疲れ切った杏は地面に膝から崩れ落ちた。
『はぁーー。やっと終わったぁ…。』
不「オイオイ、大丈夫かァ。」
上から呆れたような声が聞こえ、その声の主を見上げる。
『流石に、少し疲れました。』
はは、と笑う杏を見て不死川も隣に腰を下ろす。
『とりあえず、宿に戻ります??
女将さん心配しているでしょうし。』
不「今日は休んで明日帰るかァ。」
『はい。とりあえずお館様に任務のこと報告しておきましょう。私たちがわからないことでもお館様ならわかるかもしれないですし。』
空を見上げ、旋回している鴉を見る。
不「だなァ。報告はしといてくれ。
俺は近くの川で水汲んでくる。」
『わかりました。』
頷き、不死川が川の方へ向かうのを見送ってからサクラを呼ぶ。
降りてきたサクラを腕にとめる。
『サクラ、お館様に伝達頼めるかしら。』