第12章 邂逅
不「あァそうかい!!」
不死川も日輪刀を振るい、襲いかかってくる鬼たちを斬り捨てていく。
『あぁもう!!きりがない!!』
斬っても斬っても湧いて出る鬼たちに杏が思わず口調を荒げる。
不「どうしたァ!!言葉荒くなってんぞォ!!」
『ついですよ!!』
不死川の方から聞こえた怒鳴り声に杏も怒鳴り返す。
怒鳴ると同時に背後に来ていた鬼に回し蹴りをする。
その回し蹴りをくらった鬼は遠くまで吹き飛ばされる。
杏の戦闘スタイルは高い身体能力と甘露寺ほどではないが女体ならではの身体の柔らかさを活かしたものだ。
身体能力は特に脚力が優れているため蹴りをしたり、回避の際には跳び上がったり、バク転を繰り返したりする。
日輪刀を使う際は基本に基づいている水の呼吸の派生の花の呼吸の派生であるため王道だ。
不「相変わらず蹴りの威力が凄まじいなァ!!」
吹き飛ばされた鬼を見てハッ、と笑う不死川。
『先程から随分と余裕そうですけれど、後ろに2匹来てますよ。』
不「あァ、知ってるよォ!!」
不死川はその言葉と同時に振り返らず、所謂ノールックで石を鬼に向かって投げる。