第12章 邂逅
鬼たちの断末魔が辺り一帯に響く。
不「何匹斬ったァ!?」
『3です!!不死川さんは…』
不「4だァ!!」
『流石ですね…。とりあえず7匹、あと何匹いるんでしょう。』
すぐさま斬った数を報告し合う。
不「このまま背中合わせじゃ効率が悪い。互いが視界に入って間合いには入らない位置でやるぞォ!!」
『わかりました!!』
不死川の指示を聞き、杏はすぐに上に跳び上がる。
そして、そのまま少し距離を取って視界に入り、しかし間合いには入らない位置に着地する。
─ 桜の呼吸 陸ノ型 花嵐 ─
着地と同時に技を放つ。
杏(今ので…3、いや2ね。一匹逃した!!)
3匹斬ったつもりだったが、一匹斬り損なってしまった。
不「オイオイ大丈夫かァ!?」
─ 風の呼吸 肆ノ型 昇上砂塵嵐 ─
不死川が強力な斬撃を繰り出す連撃技を放ちながら杏に怒鳴る。
『大丈夫ですよっ。』
その言葉とともにグッ、と踏み込み、先程逃した鬼の頸に日輪刀を振るう。
「ギャアアア!!」
『こちらの心配はしなくて大丈夫ですよ。』
鬼の頸を落とし、そのまま不死川の方へ笑顔を向ける。