第12章 邂逅
『美味しい!!このオムレツライスとても美味しいですよ!!』
不「そりゃよかったなァ。」
ニコニコしながらオムレツライスを頬張る杏とそれを見守る不死川。
不「そういやァ、観光の件だが何処かいい所はあるかァ??」
『そうでした!!たしかに穴場があるとおっしゃってましたよね??』
珠「はい。この店の裏の山なんですけど、山頂の景色が夜すごく綺麗なんですよ。」
『山頂からの景色ですか??素敵ですね!!
でも山頂ですか…。登るの大変そうですね。』
杏は私登れるかしら、と眉を下げてみせる。
珠「大丈夫ですよ。私も登れましたし、夕方から登れば十分ですよ。それまではこの町の商店街を見て回るのは如何でしょう。」
『そうですね。とりあえず、宿をとって荷物置いて回ってみましょうか。』
不「そうするかァ。」
食事を終え、店をあとにする。
『ご馳走様でした。』
珠「またいらしてくださいね。」
『えぇ。』
手を振り、歩きだす。
『とりあえず、宿探しましょうか。』
不「あァ、話はそっからだなァ。」
来たときと同じように手を繋いだまま、若夫婦感を漂わせつつ会話は任務のこと。