第12章 邂逅
不「そうかァ、ありがとなァ。」
杏の頭を撫でる不死川。
『席はあちらですよ。いきましょう。』
不死川の手を引き、席まで連れて行く。
不「随分と洋風な店だなァ。」
『ですよね。それでお料理の方も洋食ばかりでした。』
話しながら料理がくるのを待つ。
杏(あの人たちと何話してたか聞きたいところですけど、不死川さんが話すまで待ったほうがよさそうですね。内容を聞かれていい人とだめな人がいるでしょうし。)
そんなことを考えながら会話を続ける。
そのときふと、壁を見るとある張り紙が目にはいった。
杏(あら??あれ…なんて読むのかしら。
まん…せい??)
杏が見ている先を見て張り紙を見ているのに気づいた珠が近づいてくる。
珠「万世極楽教─ばんせいごくらくきょう─…と読むんですよ。」
──ドクン
『ばん…せいごくらくきょう…??っ、た…。』
不「っ!?杏!!どうした!?」
突然、頭を抑えて苦しみだした杏に不死川が立ち上がって駆け寄る。
『少し、頭痛が…。』
不「…例のやつかァ。」
『はい…。ばん、せい極楽教…。
多分、聞いたことあります。』