第12章 邂逅
不「つまりだァ、俺たちも若夫婦として潜入して鬼を炙りだす。」
『それが1番早そうですね。』
杏も頷き、任務の方針が決まる。
『しかし…思うのですが、1つの町にそんなに若夫婦がいるものなのですか??』
杏の疑問は尤もだ。
新婚ばかりの町なんてそうそうない。
不「旅行で来てる者たちが多いらしいぞォ。」
『そういうことですか…。でしたら、私たちの服装は目立ちますね。とても旅行に来た夫婦の服装ではありませんし。』
自分たちの服装を見直し、はは、と笑う杏。
『サクラ、途中で藤の花の家紋の家があれば寄ってくれる??』
サ「ワカッタ!!」
不「藤の家でなにするんだァ??」
『着物を借りましょう。聞き込みの際は目立たないようにしなくては…。まだお昼前ですし、時間はあります。』
不死川の疑問に微笑みながら答える。
不「じゃあ昼間に聞き込み、夜は町の宿で隊服に着替えて…だなァ。」
『ですね。』
不死川の意見に小さく頷き、肯定の意を示す。
サ「杏!!モウスグ藤ノ花ノ家紋ノ家ヨ!!」
『わかったわ、ありがとう。』
上空からのサクラの声に返事を返す。