第12章 邂逅
善「頑張ります!!」
『………善逸くん。』
シラッ、と紛れ込んで杏の手を握る善逸。
えっと…、と杏が困惑していると、突然吹き飛ぶ善逸。
善「グヘッ」
炭「ぜ、善逸!!」
炭治郎が慌てて駆け寄る。
『…不死川さん。早かったですね。』
いつの間にか来ていた、サクラに呼ばれた不死川が善逸を蹴り飛ばしていた。
不「何だァ、そいつァ。」
『我妻善逸くんですよ。
炭治郎くんやカナヲちゃんの同期剣士です。』
あまりの登場の仕方に宇髄とカナヲ以外が驚いているなか、平然と会話を続ける2人。
不「そうかィ。さっさと行くぞォ。」
『はい。』
不「…花柳と佐々木は来ねぇのかァ??」
いつもなら、杏の任務には必ず同行している祈里と音羽が動き出さないため、怪訝な表情を浮かべる不死川。
『彼女たちには宇髄さんの任務への同行をお願いしたんです。』
不「いや、なんでだよ。お前の護衛役だろォ。」
『あちらが何やら大変そうですので…。それに、不死川さんがいらっしゃるのですから、大丈夫でしょう??』
ふふっ、と微笑む杏。
不「お前がいいなら別にいいがァ。」