第12章 邂逅
音「私たちが指示を聞くのは杏さまです。」
じっ、と睨み合う。
そのとき、
炭「杏さんたちの代わりに俺たちが行く!!」
いつの間にか宇髄の左側には善逸が。
右側にが伊之助が陣取り、囲むような体制をとった。
伊「今帰った所だが俺は力が有り余ってる!!
行ってやってもいいぜ!!」
善「たとえアンタが筋肉の化け物でも俺は一歩も ひひひ引かないぜ。」
自信に満ちた声で高らかに言う伊之助と、震えて噛みながらもなんとか言葉をつなぐ善逸。
そんな彼らに宇髄は殺気を放ち、空気がびりびりと音を立てるような感覚が皆を襲った。
しかし炭治郎は必死で耐え、伊之助は睨み返し、善逸は怯えながらも歯を食いしばり耐える。
そんな彼らを見て、宇髄は眼を少し細める。
宇「………あっそォ。
じゃあ一緒に来ていただこうかね。」
炭「!?」
拍子抜けするほどあっさりとその提案を受け入れた。
杏(あら、随分とあっさり…。)
宇「ただし絶対に俺に逆らうなよ、お前ら。」
フン、と威張る宇髄。
とりあえず、蝶屋敷の女の子たちの身の安全が保証されたとわかり、胸をなでおろす杏。