第11章 護衛役
し「というか、この間…とは??まさかですけど、杏さんと不死川さんが手合わせしたんですか??」
後ろからしのぶがヒョコッ、と顔を出し不思議そうに尋ねる。
『いえ、私ではなく無一郎くんです。』
し「そうだったんですね。不死川さんは私や杏さん、甘露寺さんとは手合わせしてくれませんからねぇ。」
音羽さんとするって言ったときは驚きましたよ、と笑うしのぶ。
『確かに…それも結構厳しかったですね。』
不「…先刻から言ってんだろォ。あいつらは強くなることが仕事みたいなもんだァ。」
し「まぁ、それはそうですけどね。随分と、個人的な事情が入っている気もしますけど。」
しのぶは不死川を見てクスクス、と笑う。
不死川はそんなしのぶをジロッ、と睨むも特に何も言わない。
笑うしのぶと睨む不死川を見てよくわからず首を傾げる杏。
『どういうことですか??』
し「いえ、何でもないですよ。
気にしないでください。」
『そうですか??』
教えてくれる様子もないので早々に諦めて客間へと向う。
それから、5人で抹茶とお団子でお茶をし、祈里と音羽はしのぶに杏の看護の仕方を教わっていた。