第11章 護衛役
『まぁ、でもいい経験にはなりましたね。』
杏はふふっ、と微笑み不死川の方へ向かう。
『不死川さんも、お水と手ぬぐいどうぞ。』
不「あァ。」
杏が手渡した瓢箪と手ぬぐいを受け取る不死川。
『どうでした??音羽さん。』
不「まぁ、そこまで悪くはねェな。構えは良い。
だが足の動きが遅いな。」
一口水を飲みながら、音羽を分析をする。
『そうですね…私も速さを身につけさせるべきだと考えてます。技の威力やキレも申し分ないですし。』
顎に手を当て、んー、と考え込む杏。
不「乙じゃねぇのが気になってはいたが、あいつらなら大丈夫だろォ。」
伸びしろも含めてだから今はまだまだだけどなァ、と付け加える不死川。
『そうですね。』
杏もふふっ、と笑い声を零す。
『そうだ、不死川さん。これからしのぶさんとお茶をする予定なのですが、良かったら一緒にどうですか??』
不「……お茶請けは??」
『今日のお菓子はお団子です。
あんことみたらしを用意しました。』
不「…食う。」
杏からお菓子を聞き、小さく返事する不死川。
『わかりました。』
そんな不死川をみてクスクス、と笑う杏。