第11章 護衛役
しのぶは杏から祈里と音羽に視線を移し、2人の姿を眺める。
『はい。着物は私のものをお貸ししているんです。髪飾りは…蝶屋敷の子たちを真似させていただきました。』
肩をすくめながら笑う杏。
し「そうなんですね。とてもお似合いですよ。」
祈.音「「ありがとうございます。」」
『ですよね。やっぱりその着物も差し上げますよ。よく似合っていますし。』
し「あら、いいですね。」
祈「そんな…!!」
音「髪飾りも頂いているのに、着物まで…。」
キャッキャと似合う、可愛い談義をする杏としのぶに戸惑う祈里と音羽。
し「いいんですよ。
貰えるものは貰っておかなくては。ね、杏さん。」
『えぇ。あぁ、もしお2人が気に入らないというのであれば…。』
祈「そんなことはないです!!」
音「ありえないです!!」
『では、決まりですね。』
ふふ、と笑う杏。
『しのぶさん。もうすぐお昼ですし、よければ昼餉食べていかれませんか??』
し「ありがたいですけど…よろしいのですか??」
『えぇ、勿論です。祈里さんと音羽さんの料理すごく美味しいんですよ。』