第3章 壊された幸せ
そうなんだ、と言いながらも理解していないような童磨を見て違和感を感じるゆり。
ゆ(そういえばこいつ…さっきから…。)
脳に酸素が上手く回っておらず、回転が遅くなっているが必死に回す。
ゆりが頑張って思考をまとめている間、童磨は
童(うーん、どうしようかなぁ。…この気配…。)
邪魔者をどう排除するか考えていた。
すると、何者かの気配を察知する。
童(鬼狩りの、柱…かなぁ。…2人。
面倒くさいなぁ。やること増えちゃったよ。)
最優先は“青い彼岸花の娘”の回収たが、鬼狩りの柱の抹殺も童磨の仕事の1つなのだ。
童「ねぇ、そろそろいいかな??
その娘ちょうだいよ。」
再びにっこりと笑った童磨を見て、ゆりは何かに気づいた。
ゆ「あなた、もしかして…」
──ガラッ
槇「大丈夫か!?」
悲「南無阿弥陀仏…。」
突然、玄関の扉が開き2人の男が入って来た。
ゆ「っ、おね、がいしますっ!!
この子を…っ!!」
あれほどまでに焦がれた助けの手に必死にすがるゆり。
槇「っ!!これは…」
悲「一足遅かったか…。」