第11章 護衛役
『さぁ、急いでお団子を作りましょうか。』
立ち上がり、台所へ向かう。
『よかった。材料はあるわね。』
正直1番心配だった材料も確認でき、胸をなでおろす。
──ポトンポトン
沸騰する湯の中に丸めた団子を落としていく。
ゆっくりと箸でかき回していると、ポコポコと浮いてくる。
杏(ふふっ、かわいい…。
お団子はこの浮いてくる感じが好きなのよね。)
全部が浮いてきたところで湯から上げ、冷水でしめる。
みたらしを作り、常に常備している自家製のあんこを取り出す。
串に団子を3つずつ刺しながら、祈里と音羽に貸す道着について考える。
杏(どんなものにしようかしら…。1日着ることになるのだから可愛らしいものがいいわよね。色は…個人的に祈里さんは紫、音羽さんは青が似合うと思うのよね。)
うーん、と悩みながら串に刺したお団子にみたらしとあんこをそれぞれのせていく。
『よし、できあがり。』
あんことみたらしそれぞれ12本ずつできた。
杏(1人3本ずつね。)
大皿2つにそれぞれをのせ、隣にお茶菓子用の小さなお皿を置いておく。
2人が準備しやすいようにだ。