第11章 護衛役
『さて、次は客間です。お客様をお通しする間ですね。私の屋敷には4つの季節の間があり、それぞれ小さなお庭があります。お客様の希望やその時期に最も綺麗なお部屋に通します。』
客間1つ1つを見せながら説明する。
祈「素敵なお庭ですね。」
『えぇ、私の自慢の庭ですよ。
さぁ、次は表にでましょうか。』
ニコッと微笑み、外へと向かう。
『玄関から出て左手に見えるのが敷地内の道場です。木刀や竹刀など色々揃ってますよ。』
音「とても…大きいですね。」
『そうですね。柱同士で手合わせすると、狭いとすぐに壊れてしまいますからね。』
以前行った不死川と時透の手合わせを思い出し、クスクスと笑う杏。
音「やはり柱はすごいですね。」
『そうですね。皆さん努力なされてますし、本当に素敵なんですよ。』
他の柱たちを思い浮かべ、誇らしげに笑う。
『あぁ、ちなみに外の裏山も私の所有です。
鍛錬にも使ったりしますよ。』
祈「山まで…。」
呆然とする祈里と音羽。
『さて、庭にあった桜の木は見ましたね??』
祈「はい。とても大きな桜でした。」
音「しかし、今は時期ではありませんよね??
どうしてあんなに見事に咲いていたのですか??」