第11章 護衛役
音「何から何までありがとうございます。」
『当然ですよ。何か不便なことがあればいつでも言ってくださいね。さぁ、とりあえずその風呂敷を置きましょう。』
微笑んで次の行動へと促す。
2人の協議の結果、玄関に近い方の部屋から祈里、音羽の順の部屋となった。
『佐々木さんの部屋の隣から説明しますね。この部屋は原則私以外は立入禁止です。』
音「立入禁止…ですか??」
『えぇ。私にもまだわかりませんが、きっと大事な部屋なので…。記憶が戻ればわかると思うので、そのときにはお話しますよ。』
不思議そうに首を傾げる2人に優しく微笑む。
『さて、花柳さんの部屋の隣は衣装部屋です。私の屋敷には衣装部屋が2つあるのですが、こちらは普段着用ですね。お2人も自由に使ってくださいね。』
次々と屋敷の説明をしていく。
『その向かいがお風呂です。蝶屋敷ほど広くはありませんが、…10人程は一緒に入れますかね…。
その隣が台所です。玄関のすぐ目の前ですね。
ここから庭に向かって進んで右手が先程までいた居間です。食事は基本ここでとります。
左手がもう1つの衣装部屋です。
こちらには鬼殺に関するものを置いています。
隊服や羽織、日輪刀ですね。
そして、目の前に見えるのが庭です。
ここでも鍛錬できますよ。
この縁側の突き当りが厠です。1人ずつしか入れませんので気をつけてくださいね。』