第11章 護衛役
小さな声で驚く音羽にふふっ、と笑う杏。
『花柳さんは??』
祈「私は18です。」
『では花柳さんが1番お姉さんですね。』
祈「ですね。」
この2人の会話は比較的穏やかだ。
祈「では、このお屋敷にはお一人で??」
『えぇ。あ、サクラが一緒ですね。』
質疑応答という形をとったが、進んでいくくにつれて会話は弾み雰囲気はかなり良くなっていた。
『さて、他にはありませんか??』
祈「はい。」
音「大丈夫です。」
杏のは頷く祈里と音羽に満足げに微笑むと立ち上がる。
『それでは、屋敷を案内しましょうか。
まずは貴方たちの部屋にご案内しましょう。』
2人にも立ち上がるように促す。
屋敷の奥へと進み、自身の部屋の前に立つ。
『この左手が私の書斎です。そして奥が私室です。私が見当たらなければこちらへ来てください。そしてこの向かいの2部屋が貴方たちの部屋です。』
そう言って、書斎の向かいの2つの部屋の襖を開ける。
祈「1人に1部屋ずつくださるのですか??」
『えぇ。でも、私も今日屋敷に戻ったばかりでまだ物が揃っていないんです。
明日か明後日にでも買いに行きましょう。』