第11章 護衛役
訓練場の入口から叫ぶアオイ。
ア「準備できました!!」
『アオイちゃん、ありがとうございます。』
スッ、と立ち上がり、しのぶに頭を下げる。
『しのぶさん、お世話になりました。』
し「いえ、無理はなさらないでくださいね。」
『…気をつけます。
カナヲちゃんもありがとうございます。』
しのぶの言葉に小さく笑ってみせ、カナヲにもお礼を言う。
カ「いえ…。」
『今度はぜひ花屋敷へお越しください。
歓迎します。』
最後にふわっと微笑み、アオイの方へ向かって歩く。
ア「お気をつけて。」
『えぇ。それでは失礼いたします。』
アオイから荷物を受け取り、3人に手を振り蝶屋敷をあとにした。
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──バサッ
『サクラ。』
蝶屋敷から出ると、サクラが飛んでくる。
腕を上にあげ、とまるように促す。
サ「久シブリネ!!」
『そうね…。心配かけてごめんね。』
サクラの小さな頭を優しく撫でる。
サ「本当ヨ!!シッカリナサイ!!」
『えぇ。』
いつもと変わらないサクラの様子にふふっ、と笑う杏。