第10章 番外編 猫
不「お前の羽織を腰に巻いといたらどうだァ??」
『にゃにゃにゃあ。(名案ですね。)』
不死川の提案に賛同し、羽織を脱ぎすぐさま腰に巻きつける。
『にゃにゃあ??(どうです??)』
くるっとその場で回る杏。
不「いいんじゃねぇかァ。」
不死川の言葉に満足そうに頷く杏。
隠「風柱様!!桜柱様!!」
森の中へわらわらとやってくる隠たち。
不「あの檻の中にいる猫たちを頼む。
恐らく、血気術で猫にされてるだろうから全部蝶屋敷へ連れてけ。」
隠「かしこまりました。」
不死川より指示を受けた隠たちはすぐに作業にとりかかる。
不「行くぞォ。」
コクリと頷き、作業する隠たちを横目に森を出た。
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まだ夜の遅い時間、杏と不死川は蝶屋敷にたどり着いた。
──コンコン
夜遅いこともあり、少し控えめに扉を叩く。
──ガラッ
し「あら、杏さんに不死川さん。
どうされたんですか??」
寝ていたのだろうか、寝間着用の浴衣にいつもの羽織を着て髪を下ろしているしのぶが出てきた。
不「悪ィな。
ちょっとコイツを診てやってくれェ。」