第10章 番外編 猫
『これから向かう山で人々が消えているそうです。既に送った隊士たちと連絡がとれなくなっているようです。』
サクラから聞いた情報を話す杏。
不「特に難しそうに思えねェが、柱が2人もいるのかァ??」
『お館様のご判断ですもの。きっと必要ですよ。
それに、まだ続きがあるんですよ。』
不「続き??」
『えぇ。なんでも、数がおかしいそうです。』
不「数??なんのだぁ??」
杏のはっきりとしない言葉に早く話せと催促する不死川。
『行方不明になっている人の数ですよ。
一般の方は80人余り。隊士は約50名。
それもかなりの短期間で、です。』
一匹の鬼が原因で行方不明となる人々は一月で多くて50人ほど。
那田蜘蛛山では30名ほどの隊士が行方不明となっていた。
不「少なくとも、複数の鬼ということか。
または十二鬼月。」
『はい。』
サ「モウスグヨ!!」
話していると、頭上からサクラが叫ぶ。
『もうすぐのようです。』
不「らしいなァ。」
『まぁ、頑張りましょう。』
不「当たり前だァ。」
2人とも真剣な顔になり山へと足を踏み込む。