第10章 番外編 猫
『こんにちは。』
振り向いた不死川にニコッと微笑みながら歩み寄る。
不「音白かァ。どうしたァ??」
手に持っていた木刀を置く不死川。
『迎えに来たんですよ。』
不「迎えだァ??」
『もしかして…、聞いてないんですか??』
合同任務のときに、杏が不死川邸に来るのはいつものことだ。
それをわかっていないということはまだ聞いていないのだろう。
不「なにがだァ??」
『…不死川さん、鎹鴉は??』
不「あいつは今日は実家に帰ってる。」
『そうだったんですか。』
納得したように頷く杏。
『では、私から。指令ですよ。
私との合同任務です。』
不「そういうことか。ちょっと待ってろォ。」
杏が屋敷に訪れた理由がわかり、準備をするため屋敷に入る不死川。
とはいえ、不死川は既に羽織を着ているため日輪刀を手に取り、すぐに出てきた。
不「行くかァ。」
『はい。サクラ、案内をお願い。』
サ「ハーイ。」
バサッと羽を鳴らしながら飛んでゆくサクラ。
そんなサクラを追い、走る2人。
不「それで、どんな任務なんだァ??」
走りながら任務のことを尋ねる不死川。