第9章 夢
悲鳴嶼の方を見ながら首を傾げる炭治郎。
不「お館様。」
お「なんだい??実弥。」
これまで黙っていた不死川が口を開く。
不「先日、音白が目覚めたと聞きましたが今日は会議に参加しないのでしょうか。」
お「あぁ、それは少し待っていてくれ。
多分もう少しだと思うから。」
ニコニコと微笑むお館様。
不「…分かりました。」
渋々といったような不死川を見て、宇髄は不死川の方を見てニヤニヤし、甘露寺もキュンキュンしながら不死川の方を見ている。
お「さて、問題はここからだ。」
次のお館様の言葉で少し和やかな空気が流れていた柱たちの目が変わる。
お「杏の過去に関わってくるのだけど上弦ノ弐か、それとも鬼舞辻無惨かはわからないが杏を欲しているんだ。」
時「鬼が杏さんを…??」
宇「一体全体どういうことだ??」
甘「杏ちゃん…。」
不「…どういうことでしょうか、お館様。」
柱たちがざわつくなか、不死川が静かに問う。
お「言葉通りだよ。奴らは杏のことを“青い彼岸花”と称し、その存在を手に入れようとしている。」
宇「青い彼岸花??」