第9章 夢
お「それが杏寿郎が禰豆子を鬼としてではなく、禰豆子として真っ直ぐ見たことによる答えだ。
私はみんなにも、彼女自身を真っ直ぐに見て、見極めてほしい。それがどんな結果であろうとも。」
炭「お館様…。」
お館様の言葉に静かに涙を流す炭治郎。
何人か納得のいっていない者もいたが、その場ではこれ以上禰豆子について言及されることはなかった。
お「さて、杏寿郎。続きを頼めるかな。」
煉「はい!!下弦ノ壱の滅殺後、汽車が横転したため救助活動を行いました!!
怪我人はいたものの、死者はおりませんでした!!
そして、最後に竈門少年、猪頭少年の様子を見に行っていたところに…上弦ノ参の鬼がやってきました!!」
“上弦”という言葉に顔が険しくなる柱たち。
この100年ほどの間、顔ぶれが変わっておらず、鬼殺隊の柱たちの多くを亡き者としてきた鬼たち。
上弦の鬼一匹につき、柱3人分もの戦力を有しているとも言われている。
煉「そこから、私と奴の戦闘になりました!!」
その戦闘の結末は皆が知る通り、炎柱 煉獄杏寿郎は鳩尾に穴を開けられ、左目の失明という重症を負った。
お「そうか…。」