第9章 夢
お館様の言葉に当時の状況を簡単に説明する煉獄。
しかし、最後の一言に黙っていられない者がいた。
不「おい、煉獄ゥ。
なんでそこであの鬼が出てくんだァ??」
ビキビキと、指の関節を鳴らしながら煉獄を睨む不死川。
そんな不死川を見てビビりまくる善逸。
煉「不死川!!
俺はあの少女を鬼殺隊員の一員として認めた!!
汽車の中であの少女が、血を流しながら人間を守るのを見た!!命を懸けて鬼と戦い、人を守る者は誰がなんと言おうと鬼殺隊の一員だ!!」
不死川の方は見ずにハツラツと言い切った煉獄。
柱合裁判では、禰豆子に好意的ではなかった煉獄のこの言葉に目を見開くしのぶ、宇髄、伊黒、不死川。
煉獄の言葉と驚く柱たちの様子に微笑むお館様。
不「……なんだと??
てか、どこ見てんだテメェ。」
一瞬は驚き、固まっていた不死川だったがすぐに青筋を立てる。
煉「ハッハッハッ!!」
不「聞けよ!!」
煉獄が不死川の質問に答えないため会話にならない。
不死川の怒りがだんだんと募り、そろそろ手を出しそうになったころ、お館様が口を開いた。
お「そこまで。」
──ピタッ
その場にいた全員の動きが止まる。