第9章 夢
伊「ワカッタ…。」
しゅん、とする伊之助。
隠に予備の隊服を持ってきてもらい、受け取るしのぶ。
し「さぁ、袖を通してください。」
しぶしぶ袖を通す伊之助。
伊「…ムズムズする。」
し「少しだけですから。
頑張ってくださいね。」
今にも脱ぎだしそうな伊之助を宥めるしのぶ。
そして、少し離れたところに立っている冨岡に声をかける。
し「冨岡さん、いつまでそんな所にいるんです??
もうそろそろお館様がいらっしゃいますよ。」
冨「…あぁ。」
軽く返事をし、柱たちの方へ向かう。
しのぶの冨岡への言葉を聞き、他の柱たちも並び始める。
そして、丁度全員が並び終わったとき、2人の少女の声が屋敷の庭に響いた。
ひ.に「お館様の、お成りです。」
──ザッ
それと同時に膝をつく柱たち。
炭治郎と善逸も慌てて膝をつき、伊之助を座らせる。
ひなきとにちかに手を引かれたお館様が歩いてくる。
後ろには輝利哉様も控えていた。
お「お早う皆。急な招集にも関わらず集まってくれてありがとう。」