第9章 夢
杏は以前、1年半程産屋敷邸で生活していた。
そのときは杏も含めて6人とも幼かったがそれからもう5年。
それぞれ大きくなっていた。
そんな、子どもたちの成長した姿を襖の隙間から覗いていたお館様とあまね様。
お「ここだけ見ると、とても平和だね。」
あ「そうでございますね。」
お「見たところ…杏の記憶に変化はないようだね。」
あ「はい。後で確認に行きますが大きな変化はないかもしれません。」
淡々と話すお二人。
お「とりあえず、柱に連絡しよう。
あまね、頼むよ。」
あ「お任せください。」
杏が眠っていた二月の間、柱の多くが見舞いに通っていた。
それぞれ心配しているだろうと、急いで鴉を飛ばすあまね様。
お「あぁ、そうだ。無限列車の任務に出ていた炭治郎と善逸、伊之助も呼んで柱合会議をしよう。」
ふと思いついたようにあまね様に笑いかける。
あ「禰豆子さんはどうしますか??」
お「そうだね。…また実弥あたりとひと悶着ありそうだし、やめておこうか。」
あ「かしこまりました。」
さらに鴉を飛ばすあまね様。
お「さて、そろそろ杏と話をしようか。」