第9章 夢
アオイは自分の思う処置をしてしのぶに確認する。
し「えぇ、そうです。
腕を上げてきましたね、アオイ。」
アオイの処置を覗き込んでいたしのぶは満足そうにうなずき微笑む。
ア「いえ、そんな…しのぶさまのご指導が素晴らしいからです。私は…全然…。」
しかし、アオイは下を向き自分を卑下する。
し「アオイ。」
そんなアオイを見てしのぶは厳しい声でアオイを呼ぶ。
しのぶから感じる圧にビクッ、と体を揺らすアオイ。
ア「しのぶさま…??」
おそるおそるしのぶの方へ視線を向けるアオイの瞳に映ったしのぶはアオイが想像していたものとは違い、寂しそうに悲しそうに微笑んでいた。
し「アオイ。貴方はもっと自信を持ちなさい。
この蝶屋敷には貴方に命を救ってもらった方たちも沢山います。
貴方の手術の腕はどんどん上がってるし、薬の調合もどんどん上手になってます。
おかげで私もとても助かっているのよ??」
アオイの手を握りながら優しく諭すしのぶ。
しのぶの言葉を聞き、炭治郎が出発前に言った言葉を思い出すアオイ。
ア「…ありがとうございます、しのぶさま。
これからももっともっと頑張ります!!」