第8章 無限列車
『…っ、大丈夫ですよ…??
こちらへ来ないでください。』
少し後ずさりながら必死に震える唇で言葉を紡ぐ杏。
猗「心配せずとも、俺は女を殺す趣味はない。」
どんどん杏に近づいていく猗窩座。
我慢できず、飛び出そうとする炭治郎。
──ガシッ
炭「だれっ…」
しかし、その炭治郎の肩を誰かが掴んだ。
伊「俺だ、馬鹿野郎!!」
小声で凄む伊之助。
正直、あまり怖くない。
炭「離してくれ、伊之助!!
早くしないと杏さんが…!!」
伊「大丈夫だ!!俺様がしのぶから絶対勝てる秘策を聞いてきた!!」
炭治郎の必死な訴えにビシッと決めポーズをしながら言う伊之助。
炭「秘策??」
伊「あぁ!!とりあえず、その刀は貸してやる。
あいつらの周りの木の枝を全部切り落とすんだ。」
伊之助はしのぶに言われた通り炭治郎に作戦を伝える。
炭「そうか!!
今はもう太陽が昇っているから!!」
伊「おう!!行くぜ!!」
タイミングを合わせて2人同時に飛び出す。
──ザッ
『炭治郎くん!!伊之助くん!!』
2人の瞳には、頭を抑えつつも目を見開く杏が映った。
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