第8章 無限列車
し「そろそろ行きましょうか。
お館様の頼み、ちゃんと聞けそうですね。」
『はい。予定より遅くなってしまいましたが…。』
夜空に浮かぶ綺麗な月を眺めながら話す杏としのぶ。
お館様からの頼み………………。
それは出発前まで遡る────────
お「杏、しのぶ。もう1つ頼みがあるのだけれど…お願いできるかい??」
『勿論です。』
し「…はい。私たちにできることでしたら。」
杏のあまりにもはやい返事にクスクス笑いながらしのぶも笑顔で答える。
お「ありがとう。杏、しのぶ。」
そんな2人にお館様も笑顔を溢す。
お「少し、嫌な予感がしてね。今頼んだ任務の後でいいんだが、杏寿郎の救援に行ってほしいんだ。」
先見の明をもつお館様の言葉に2人は顔を引き締める。
し「私たちの任務地から煉獄さんの任務地までは近いということですか??」
お「あぁ、かなり近いと思うよ。
君たちならすぐに着くだろう。」
『では、私たちの任務はできる限りはやく終わらせ、煉獄さんの救援に向かいます。』
お「ありがとう。」
────────
──────────────────