第8章 無限列車
しかし、2人は鬼殺隊の最高位である柱。
難なく避ける。
鬼「私の針を初見で避けるなんて…!!
そうか!!お前たちは柱だな!!」
着ている着物を美しく翻しながらさらに距離をとる鬼。
し「あら、よくわかりましたね。」
『あなたは………やはり、元十二鬼月ですね。』
杏は鬼の左側の瞳を指差しながら微笑む。
鬼「っ!!」
バッと、左側の瞳を手で覆い隠す鬼。
『下弦の参………。さらには目にバツの印…。
鬼舞辻無惨に十二鬼月の地位とその瞳を奪われたのでしょう??』
ニコッと微笑む杏。
し「杏さん、よくご存知ですね。」
『…えぇ。よく、お会いしますからね。』
鬼「…っ、」
杏の言葉に自分と同じように元十二鬼月の鬼たちが目の前の鬼狩りによって葬られていることに気づく鬼。
『あぁ。
そういえば、まだ名乗ってませんでしたね。』
し「そうでした。
仲良くするためにはお互い名を名乗らなければ。」
うっかりです、と頭に手を当てるしのぶ。
鬼「なにを…言ってるの…??」
この2人には敵わないということを悟ったのだろう。
カタカタと震えている。