第8章 無限列車
田「は、はいっ!!」
しのぶの淡々とした様子に慌てて返事をする田辺。
田「この村には3日前に5人で来ました。
そのときには、もうこの状態でした。
村の方たちは倒れており、俺たちが呆然としている間に鬼により後ろから何かを刺されました。」
し「刺された??」
田「はい。確か…この辺りです。」
しのぶの問いに自分の首筋を見せる田辺。
し「…小さな傷ですね。痛みはありますか??」
田「特にありません。
刺されたあと、すぐに意識が遠のいていきました。
鬼の姿は一瞬しか見ていません。」
し「そうですか…。」
田「ですが、鬼が去っていくところを見ました!!」
し「本当ですか!?鬼はどこに…」
『村の奥にある大きな屋敷の中…ですね。』
田「桜柱様!!」
し「杏さん。」
突然現れた杏に驚く田辺。
『しのぶさん、彼は…』
し「田辺隊士ですよ。先ほど目を覚ましました。」
『そうですか。流石はしのぶさんですね。』
し「ところで、鬼の居場所はそこであってますか??」
田「はい!!俺が意識を失う直前に人を2人引きずってあの屋敷の中に入るのを見ました。」