第8章 無限列車
何かに気づき、少し青ざめるしのぶ。
『確信はもてませんが、この方たちをこのような状態にした鬼は…
人を保存しているのでしょう。
できるだけ、新鮮な血肉を喰らうために…。』
し「だからどなたも死んでいない…ということですか。生きた状態で喰らうつもりなのですね。
なんて酷いことを…。」
結論を下した2人は目を合わせ、俯く。
しのぶからは強い怒りの気配が漂っている。
『しのぶさん。
彼らは動かしても大丈夫なのでしょうか。』
し「えぇ。大丈夫です。」
『私は治療がまだの方を一箇所に移動させます。
しのぶさんはそのまま治療を。』
し「わかりました。」
辺りに倒れているたくさんの人たちを抱え、しのぶの近くに運んでいく。
「………ぅ、ここは…??」
治療が済んだ人たちの中の隊士が目を覚ます。
し「目覚めましたか??」
「っ、蟲柱様!!」
し「お名前は??」
田「あ、田辺です!!階級は戊です!!」
し「では、田辺さん。目覚めてすぐで申し訳ないのですが、状況の説明をお願いしていいですか??」
一度、田辺の方を見ただけですぐに治療をしながら田辺に説明を求めるしのぶ。