第8章 無限列車
客間に通され、お茶を飲みながら任務のことについて考える杏。
きよはしのぶに頼まれてカナヲを呼びに行ったため、1人だ。
杏(本来なら私だけで事足りる任務………。でも、しのぶさんの力が必要になるってことは……)
し「杏さん、おまたせしました。」
そこまで考えていた杏に準備を終えたしのぶが声をかける。
『それでは、行きましょうか。』
し「えぇ。」
鎹鴉に案内を頼み、任務地までひたすら走る。
今回の任務はできる限りはやく終わらせなくてはならないため、日が落ちる前には着きたいのだ。
『どんな鬼がいるんでしょうか。』
し「どうでしょうね。柱が2人向かわされる任務ですし、十二鬼月かもしれませんね。杏さんが一緒ですし。」
『どういうことですか??』
しのぶの言葉に首を傾げる杏。
し「杏さんは討伐数こそ不死川さんに負けてますけど、十二鬼月の討伐数は柱の中でも1番ですからね。その分、遭遇数も多いということでしょう。」
『あー、確かに柱の方と合同任務のときは十二鬼月か元十二鬼月であることが多いですね。
この間もそうでした。』
苦笑を浮かべる杏を見て、ふふっ、と笑うしのぶ。