第8章 無限列車
し「私の力が必要……ということでしたから、毒と薬をいつもより多めに持ってきましたけど、あまり無理はなさらないでくださいね。」
『それで蝶屋敷へ寄ったんですね。』
し「えぇ。さぁ、急ぎましょう。
もうすぐ日が暮れます。」
『あと少しですしね。』
目的の村に近づき、スピードを速める2人。
村に着く直前、大きな駅が見えた。
『………あれが煉獄さんが乗っているという列車でしょうか。』
駅に停車している一際大きな列車を横目に見る。
し「おそらくそうでしょうね。
……確か、無限列車、だったと思います。」
『すごい数の人ですね。
あの列車で人が消えてるの噂になってるのに…。』
訝しげに目を細める杏。
し「まぁまぁ煉獄さんが向かってますし大丈夫ですよ。それに、炭治郎くんたちもいっしょですしね。」
冷たい目を向ける杏を笑顔で宥めるしのぶ。
『っ!!炭治郎くんたちもいるんですか??』
しのぶの言葉に驚き、目を見開く杏。
し「えぇ。私がお館様に推薦しました。
彼らなら、煉獄さんの力になるでしょう。
全集中常中も習得しましたしね。」
『そうだったんですね。』