第7章 自覚と覚悟
し「これからはもっと早めにいらしてくださいね。」
『ぅ、はい……。』
何でも後回しにしてしまうのは悪い癖だ。
し「素直でよろしい。」
ふふっと微笑むしのぶを見て杏も微笑む。
『………炭治郎くんはどうですか??』
アドバイスしてからまったく様子を見に来れていなかったため、小さな声で尋ねる。
し「そうですねぇ。あぁ!!今日か昨日か忘れましたが、あともう少しでカナヲを捕まえられそうでしたよ。」
『本当ですか!?』
し「えぇ。見たところ、全集中常中ができるようになってきてますね。」
『そうですか…。』
しのぶの返事にホッ、と胸を撫でおろす杏。
し「杏さんはもっと計画的にいきましょうね。」
『………………はい。』
し「溜め込めば溜め込むほど大変なんですから。
書類はすぐ整理してくださいよ。」
『………やっぱりあれ、苦手なんですよね。』
し「私も別に得意というわけではありませんよ??ですが、しっかりやらなければ結局はお館様にご迷惑がかかるのですから。」
『…そうですよね。
お館様にご迷惑をかけるわけにはいきません…。』