第7章 自覚と覚悟
『しのぶさんにはしっかり怒られてくださいね??』
炭「え??……あ、はい。それは勿論…。」
思わずポカンとしてしまった炭治郎だったが、自分の行動の愚かさを今、諭されたばかりなので、お説教は覚悟の上だと言う。
そうこうしている間に、蝶屋敷の門の前に辿り着く。
『炭治郎くんはまだ知らないかもしれませんけど、しのぶさんは怒ると本当に……』
し「本当に、なんですか??杏さん。」
『っ、…しのぶさん。』
閉じていた門の上から聞こえてきた声にビクッと、肩を揺らす杏。
──トンッ
まるで蝶のように門の上から飛び降りるしのぶ。
し「こんばんは、杏さん。」
『…しのぶさん、こんばんは。』
にっこり笑顔のしのぶと引きつった笑顔をみせる杏。
し「とりあえず中へどうぞ。
杏さんは軟膏ですよね??」
『は、はい。』
し「準備できてますよ。」
門を開け、中へと促すしのぶ。
『失礼します。』
炭「失礼します。」
おそるおそる門をくぐり、屋敷の中へと入っていく。
し「さて、竈門くん。」
ある部屋の前で立ち止まるしのぶ。